GA4で離脱率は見れない?離脱率の出し方と正しい計算方法

GA4で離脱率は見れない?離脱率の出し方と正しい計算方法

GA4で「離脱率が見れない」と悩んでいませんか?

従来のUAとは仕様が大きく変わり、同じ感覚で分析すると正しい判断ができません。

しかし、離脱率が完全に消えたわけではなく、見るべき指標と考え方が変わっただけです。

本記事では、GA4での離脱率の扱いから代替指標の見方、実務で使える改善方法までわかりやすく解説します。

GA4で離脱率は見れない?結論と重要ポイント

GA4では、従来のUAのように「離脱率」が標準レポートで表示されなくなりました。

そのため「見れない」と感じる人が多いですが、正確には“指標としての扱いが変わった”だけです。

GA4ではユーザーの行動をより正確に評価するため、エンゲージメント率や直帰率(再定義)といった指標が中心になっています。

つまり、単純に離脱したかどうかではなく、「どれだけ関与したか」を重視する設計です。

分析ではこれらを組み合わせて判断することが重要になります。

離脱率とは?UAとの違いを簡単に理解

離脱率とは、あるページを最後にサイトを離れた割合を示す指標です。

UAでは重要な分析指標の一つとして広く使われてきましたが、GA4ではその位置づけが大きく変わりました。

従来はセッション単位でページの終了を捉えていましたが、GA4ではイベントベースでユーザー行動を評価します。

そのため「離脱」という単純な結果だけではなく、滞在時間や操作などの行動データを含めて分析する考え方にシフトしています。

離脱率の定義

離脱率とは、特定のページを最後にユーザーがサイトを離れた割合を指します。

計算式は「そのページでの離脱数 ÷ そのページのページビュー数」です。

例えば、あるページが100回閲覧され、そのうち30回がそのページで終了した場合、離脱率は30%となります。

この指標はページ単位でのパフォーマンスを把握するのに有効で、特にコンテンツの満足度や導線設計の問題を見つける際に役立ちます。

直帰率との違い

離脱率と直帰率は混同されやすいですが、意味は異なります。

離脱率は「そのページでサイトを離れた割合」であり、複数ページ閲覧後の終了も含まれます。

一方、直帰率は「1ページだけ見て離脱した割合」です。つまり直帰は“セッション単位”、離脱は“ページ単位”の指標です。

例えば、2ページ目で離脱した場合は離脱率には含まれますが、直帰率には含まれません。

この違いを理解することで、ユーザー行動の解釈精度が大きく向上します。

UAとGA4の計測思想の違い

UAはセッション中心の設計で、ページビューや滞在時間を基にユーザー行動を評価していました。

一方、GA4はイベント中心の設計に変わり、クリックやスクロールなど細かな行動を個別に記録します。

項目

UA(ユニバーサルアナリティクス)

GA4

計測の軸

セッション中心

イベント中心

データの考え方

ページ単位での行動分析

ユーザー単位での行動分析

主な指標

ページビュー、直帰率、離脱率

エンゲージメント率、イベント数

離脱の扱い

離脱率が重要指標

離脱率は非表示(重要度低下)

直帰の定義

1ページのみ閲覧で離脱

エンゲージメントがないセッション

ユーザー評価

滞在時間やPV中心

行動(クリック・スクロール等)重視

クロスデバイス

弱い

強い(ユーザー単位で統合)

計測方法

ページビュー主体

イベント(自動+手動)主体

分析の視点

セッションの質

ユーザーの関与度(質)

この違いにより、GA4では「離脱したかどうか」よりも「どのように関与したか」が重視されます。

結果として離脱率の重要性は相対的に下がり、エンゲージメント率やイベント数といった指標を組み合わせて分析する必要があります。

なぜGA4では離脱率が廃止されたのか

GA4では、これまで重要視されてきた離脱率が標準指標から外れました。

これは単なる仕様変更ではなく、ユーザー行動の捉え方そのものが大きく変わったためです。

従来の「ページを見て離脱したかどうか」ではなく、「どのような行動を取り、どれだけ関与したか」を重視する設計へと進化しています。

ここでは、離脱率が廃止された背景と、その理由を3つの視点からわかりやすく解説します。

セッション中心→イベント中心への変化

UAはセッションを軸にユーザー行動を評価しており、ページビューや滞在時間を基に分析していました。

しかしGA4では、クリック・スクロール・動画再生など、ユーザーのあらゆる行動を「イベント」として記録する仕組みに変わっています。

この変化により、単にページを見て離脱したかどうかではなく、そのページ内でどのようなアクションがあったかを細かく把握できるようになりました。

結果として、セッション単位での終了を示す離脱率は、ユーザー行動を評価する指標として相対的に重要性が低下したのです。

ユーザー行動の正確な評価が難しかった

離脱率はシンプルでわかりやすい指標ですが、実際のユーザー満足度を正確に反映しているとは限りません。

例えば、記事を最後まで読み満足して離脱した場合でも、離脱率は「悪い行動」としてカウントされます。

また、ページ遷移が少ないサイト構造では離脱率が高くなりやすく、コンテンツの良し悪しとは無関係に数値が悪化するケースもあります。

このように、離脱率はユーザーの意図や満足度を正しく評価できない場面が多く、誤った改善判断につながるリスクがありました。

エンゲージメント重視へのシフト

GA4では、ユーザーがどれだけ積極的にサイトに関与したかを示す「エンゲージメント」が重要な評価軸になっています。

一定時間以上の滞在やスクロール、イベント発生などがある場合は「エンゲージメントあり」と判断され、単なる閲覧とは区別されます。

この考え方により、1ページで離脱したとしても、その中でしっかり行動していれば評価される仕組みになりました。

つまりGA4は「離脱したか」ではなく「価値ある行動があったか」を重視する設計へと進化しているのです。

GA4で離脱率の代わりに見るべき指標

GA4では離脱率の代わりに、ユーザーの行動や関与度を示す指標を組み合わせて分析します。

代表的なのは「エンゲージメント率」「直帰率(GA4版)」「平均エンゲージメント時間」「イベント数」などです。

これらを単体で見るのではなく、複数の指標を掛け合わせることで、ユーザーがページ内でどのように行動したのかをより正確に把握できます。

エンゲージメント率とは

エンゲージメント率とは、ユーザーが積極的にサイトに関与したセッションの割合を示す指標です。

GA4では、10秒以上の滞在、コンバージョンの発生、または2ページ以上の閲覧があった場合、そのセッションは「エンゲージメントあり」と判定されます。

この割合が高いほど、ユーザーがコンテンツに興味を持ち、何らかの行動を起こしていると判断できます。

単なる閲覧ではなく、実際の関与度を測れるため、GA4において最も重要な指標の一つです。

直帰率(GA4版)の定義

GA4における直帰率は、UAとは定義が大きく異なります。

従来は「1ページのみ閲覧して離脱した割合」でしたが、GA4では「エンゲージメントがなかったセッションの割合」として再定義されています。

つまり、1ページのみの閲覧であっても、一定時間滞在したりイベントが発生していれば直帰には含まれません。

この変更により、ユーザーが本当に何も行動しなかったケースだけが直帰としてカウントされるため、より実態に近い評価が可能になっています。

平均エンゲージメント時間

平均エンゲージメント時間は、ユーザーが実際にサイトやページをアクティブに閲覧していた時間の平均を示す指標です。

UAの滞在時間とは異なり、バックグラウンド表示や非アクティブな時間は除外されるため、より正確な「実際の閲覧時間」を把握できます。

この数値が長いほど、コンテンツに対する関心が高いと判断できます。

離脱率の代替として、ユーザーがどれだけ内容に引き込まれているかを測る重要な指標です。

イベント数・スクロール率

イベント数やスクロール率は、ユーザーの具体的な行動を可視化する指標です。

クリックやページ遷移、動画再生などのイベント数が多いほど、ユーザーが積極的に操作していることを示します。

また、スクロール率はページのどこまで読まれたかを把握できるため、コンテンツの読了度を測るのに有効です。

これらの指標を活用することで、単なる離脱ではなく「どこで興味が失われたのか」まで分析できるようになります。

GA4で離脱率に近いデータの出し方と計算

GA4では従来の離脱率は標準レポートに表示されませんが、工夫すれば「離脱に近いデータ」を把握することは可能です

。特に探索レポートやカスタム指標を活用することで、どのページでユーザーが離脱しているのかを可視化できます。

ここでは、実務で使える具体的な確認方法と設定手順をわかりやすく解説します。

探索レポートでの確認手順

手順①:探索を作成

左メニューの「探索」をクリックし、「自由形式」を選択します。

手順②:ディメンションを追加

「ページパスとスクリーンクラス」や「ページタイトル」を追加し、どのページでの動きを見るか設定します。

手順③:指標を追加

「表示回数(Views)」に加えて「離脱数(Exits)」を追加します。

手順④:表に設定

ディメンションを行に、指標を値に設定すると、ページごとの離脱状況が一覧で確認できます。

ここまでできたら、離脱数÷表示回数で計算を行うとページごとの離脱率が計算できます。

GA4で離脱率を見る際の注意点

指標単体で判断しない

GA4では離脱率に近い指標を確認できるものの、それ単体で良し悪しを判断するのは危険です。

例えば離脱が多くても、エンゲージメント時間が長い場合は「満足して離脱している」可能性があります。

逆に離脱が少なくても、ほとんど操作がない場合は質の低いセッションといえます。

重要なのは、エンゲージメント率や平均エンゲージメント時間、イベント数など複数の指標を組み合わせて判断することです。

単一指標に依存せず、ユーザーの行動全体を捉える視点が求められます。

ページごとに分析する

離脱率に近いデータは、サイト全体ではなくページ単位で分析することが重要です。

なぜなら、ページの役割によって適切な数値は大きく異なるためです。

例えば、記事ページでは「読了して離脱」は自然な行動ですが、LPや問い合わせページでは離脱は機会損失になります。

このように、同じ離脱でも意味が変わるため、ページの目的に応じて評価する必要があります。

ページごとに分析することで、どこに改善の余地があるのかを正確に把握できます。

流入経路とセットで見る

離脱の原因を正しく把握するには、流入経路とセットで分析することが欠かせません。

検索流入、広告、SNSなど、ユーザーがどこから来たかによって期待値や行動は大きく変わります。

例えば広告経由で離脱が多い場合は訴求内容のズレ、検索流入で離脱が多い場合はコンテンツのミスマッチが原因の可能性があります。

このように、流入元と離脱データを掛け合わせることで、より具体的な改善ポイントが見えてきます。

GA4の離脱率に関するよくある質問

離脱率と直帰率はどちらを重視すべき?

どちらか一方ではなく、目的に応じて使い分けることが重要です。直帰率は「最初の1ページで何もせず離脱した割合」を示し、流入後の第一印象を評価できます。

一方、離脱率は「そのページでセッションが終了した割合」で、導線やページの役割を判断する指標です。

流入改善なら直帰率、導線改善なら離脱率というように使い分けるのが基本です。

離脱率が高いのは悪いこと?

必ずしも悪いとは限りません。記事ページなどでは、ユーザーが内容に満足して読み終え、そのまま離脱するのは自然な行動です。

一方で、LPや購入ページなどでは離脱が高いと機会損失につながります。重要なのはページの目的と照らし合わせて評価することです。数値だけで判断せず、「その離脱が意図通りか」を考えることが大切です。

ページごとの離脱率はどう見るべき?

ページごとの役割を基準に判断することが重要です。例えば、集客記事は読了して離脱でも問題ありませんが、サービスページや導線ページでは次の行動につながらない離脱は改善対象になります。

また、同じカテゴリ内で比較することで異常値を見つけやすくなります。単体で見るのではなく、目的・役割・他ページとの比較で評価しましょう。

離脱率の目安はどれくらい?

離脱率に明確な基準はありませんが、一般的には40〜60%程度が一つの目安とされます。ただし、ブログ記事やメディアサイトでは高くなりやすく、LPやECサイトでは低く抑える必要があります。

重要なのは平均値ではなく、自社サイト内での比較や改善前後の変化を見ることです。業界平均よりも「自社の最適値」を見つけることが重要です。

離脱率が高くなる原因は?

主な原因は、ユーザーの期待とのズレです。検索意図に合っていない内容、分かりづらい構成、表示速度の遅さなどが挙げられます。また、ファーストビューで価値が伝わらない場合や、CTAが弱く次の行動が提示されていない場合も離脱を招きます。

さらにモバイル最適化不足も大きな要因となるため、複合的にチェックする必要があります。

離脱率を改善するには何をすればいい?

まずはファーストビューの改善が最優先です。ユーザーの課題と解決策が一瞬で伝わる構成にします。次に、内部リンクやCTAを最適化し、次の行動を明確に提示します。

さらに表示速度の改善やコンテンツの質向上も重要です。離脱の原因を特定し、1つずつ改善することで、ユーザーの回遊率と満足度を高めることができます。

モバイルとPCで離脱率は変わる?

一般的にモバイルの方が離脱率は高くなる傾向があります。画面が小さく操作性が制限されるため、少しのストレスでも離脱につながりやすいためです。

特に表示速度やレイアウトの崩れ、タップしづらいUIは大きな影響を与えます。そのため、モバイルファーストで設計し、快適に閲覧・操作できる環境を整えることが重要です。

GA4の離脱率まとめ

GA4では従来の離脱率は標準指標として表示されなくなりましたが、ユーザー行動をより正確に捉えるための進化といえます。

今後はエンゲージメント率や直帰率、平均エンゲージメント時間、イベント数などを組み合わせて分析することが重要です。

また、離脱の良し悪しはページの目的によって異なるため、単純な数値だけで判断しないことがポイントです。

GA4では「離脱したか」ではなく「どれだけ価値ある行動があったか」を軸に分析し、改善につなげることが成果を伸ばす鍵になります。

記事を書いた人

井上寛生

井上寛生

LandingHub 執行役員 / 事業責任者 / 技術責任者

大学院では情報工学を専攻し、修了後に株式会社TeNへ新卒入社。当時は社内唯一のエンジニアながら、開発部門をゼロから立ち上げ、採用・育成を一手に担い、全員が未経験からスタートした精鋭エンジニアチームを組成。2021 年にはWEBサイト高速化プラットフォーム「LandingHub」を立ち上げ、プロダクトオーナー兼事業責任者として企画・開発・グロースを牽引。現在は執行役員として、会社の技術戦略と事業成長の双方をリードしている。
コラム一覧に戻る