【独自検証】GTM最適化でサイトの表示速度は改善できる?タグによる速度への影響と改善方法

【独自検証】GTM最適化でサイトの表示速度は改善できる?タグによる速度への影響と改善方法

GTM(Googleタグマネージャー)は、GA4や広告計測、ヒートマップなどのタグをまとめて管理できる便利なツールです。

一方で、設定するタグが増えると、JavaScriptの実行や外部リソースの読み込みによって、サイトの表示速度に影響する場合があります。

本記事では、GTMの設定によって表示速度がどの程度変化するのかを独自に検証。

GTMあり・なしの比較やタグ数による違いをもとに、表示速度への影響と具体的な改善方法を解説します。

GTMの最適化が表示速度改善につながる理由

GTMが読み込まれる仕組み

GTMは下記の様に読み込見が行われます。

GTMを利用するには、まずGTMのJavaScriptをブラウザが読み込む必要があります。

GTMそのもののファイルサイズだけでなく、読み込みのタイミングや後続処理も確認します。

GTMから呼び出されるタグ・JavaScript

GTMではGA4や広告、ヒートマップなどさまざまなタグを読み込めます。

タグによっては外部JavaScriptを追加で読み込むため、ページの処理量が増加します。

タグによる通信リクエスト

タグが発火すると、計測サービスや広告サービスなどへの通信が発生する場合があります。

タグが増えるほどリクエスト数が増加する可能性があります。

JavaScript実行時間

読み込まれたJavaScriptはブラウザ上で実行されます。処理量が大きい場合、JavaScriptの実行に時間がかかり、ページの描画やユーザー操作に影響することがあります。

メインスレッドへの負荷

ブラウザのメインスレッドでは、JavaScriptの実行やページの描画などさまざまな処理が行われます。

重いJavaScript処理が集中すると、TBTやINPなどの指標にも影響する可能性があります。

GTMを導入しただけでサイトが遅くなるわけではない

GTM(Googleタグマネージャー)は、導入しただけで必ずサイトの表示速度を低下させるわけではありません。

表示速度への影響を考える際は、GTMそのものの読み込みだけでなく、GTMを経由して呼び出されるタグやJavaScript、外部サービスとの通信、JavaScriptの実行処理などを含めて考える必要があります。

特にタグを追加すると、外部リソースの読み込みや通信リクエスト、JavaScriptの実行など、ページ上で行われる処理が増える場合があります。

これらの処理が重なることで、ブラウザのメインスレッドに負荷がかかり、ページの描画やユーザー操作に影響する可能性があります。

そのため、GTMの表示速度への影響は「GTMがあるか・ないか」だけで判断するのではなく、GTM自体の読み込み+GTMから呼び出されるタグ+外部リソース+JavaScript処理+通信というページ全体の処理量から確認することが重要です。

GTMが特に速度へ影響しやすいケース

① タグを大量に設定している

GTMに設定されているタグが多いほど、発火時に実行される処理や通信が増える可能性があります。

ただし、タグの数だけで速度への影響が決まるわけではなく、タグの種類や発火条件も重要です。

② JavaScriptを含むタグが多い

カスタムHTMLなどでJavaScriptを実行するタグが多い場合、ブラウザ上で行われる処理が増加します。

特に重い処理や長時間実行されるJavaScriptは、メインスレッドへの負荷につながります。

③ 広告タグを多数設置している

複数の広告媒体を利用している場合、それぞれのタグから外部リソースの読み込みや通信が発生することがあります。

広告タグが増えるほど、ページ読み込み時の処理が複雑になる可能性があります。

④ ヒートマップ・解析ツールを複数利用している

ヒートマップやアクセス解析などのツールは、ページ上でユーザーの行動を取得するためにJavaScriptを実行するケースがあります。

複数のツールを同時に利用すると、JavaScriptや通信処理が重複する可能性があります。

⑤ 不要になったタグが残っている

過去に利用していたキャンペーンやサービスのタグが、使われなくなった後もGTMに残っているケースがあります。

不要なタグが発火している場合、サイトに必要のない処理や通信が発生してしまいます。

⑥ ページ全体で発火するタグが多い

すべてのページで発火するタグが多いと、ユーザーが必要としていないページでも同じ処理が実行されます。

タグごとに発火条件を見直し、「本当にそのページで実行する必要があるか」を確認することが重要です。

【独自検証】GTMで使用していないタグの最適化で変化を比較

landinghubのお客様でGTMの中に使用されていない放置された広告タグなどが沢山入っていて、表示速度に影響を及ぼしているお客様も目立ちます。

今回の独自検証はGTMの中にある利用中のタグを整理したケースを想定して、整理していない状態のGTMと整理されている状態のGTMで実際にどの程度表示速度へ影響するのか」を検証してみました。

こちら検証の様子を動画で撮生しています。

検証環境

項目

検証条件

HTML

https://landinghub.sakura.ne.jp/to/webp/

サーバー

同一

GTM

未整理のものと整理済みのものを比較

ネットワーク

同一条件

キャッシュ

同一条件

計測項目

LCP、転送量など

検証するGTMの中身の内容

◾️整理済みのGTM(WVB7B63K)の内容

※動画の映像でいうと左側のページ

ヒートマップタグ:1件

GA4:1件(イベントタグ+5件)

広告タグ:1件

CRM用タグ:1件

これ以外は停止状態となっていて稼働していない状態です。

◾️未整理のGTM(MK55PDMT)の内容

※動画の映像でいうと右側のページ

自作javascriptタグ:30件

広告タグ:7件

ヒートマップタグ:2件

GA4:1件(イベントタグ)

CRM用タグ:1件

未使用のタグも全てフル稼働している状態です。

【独自検証】GTMのタグ数の増加による表示速度の変化

特に変化があったのが、ページ読み込み完了となるまでの時間やリソース部分での違いが目立ちました。

項目を比較すると下記のようになります。

タグ数によるリクエスト数・転送量・リソースの変化

タグ数により、下記のような変化が生まれています。

GTM未整理

  • リクエスト数:174
  • 転送量(transferred):54.7 MB
  • リソース:58.5 MB

GTM整理済み

  • リクエスト数:118
  • 転送量(transferred):39.6 MB
  • リソース:42.6 MB

読み込むタグが多い分、リクエスト数が増え、その分転送量やリソースの数値が増えています。

転送量が増えてしまう分、他の読み込みを阻害してしまったり読み込むまで時間がその分かかってしまうことが伺えます。

検証結果から分かったこと

30件ほどのタグの量の違いだと、体感では表示速度による大きな差は感じにくい程度でした。

ただ、数値をみていくと転送量やリソース部分に関しては、はあきらかに大きな変化がありました。

ぱっと見での変化は感じにくいですが、全てページを読みに行った場合はタグの量の積み重ねで転送量に負荷がかかることになります。

仮にですが、100件、200件など大量のタグを放置してしまった場合などは読み込みに大きな影響が出ると考えられます。

※スクリプトタグの内容にもよって違いは出る場合ガルと思います。

GTMの最適化で表示速度を速くする主な改善方法

不要なタグ・使っていないタグを削除・停止する

GTMを長期間運用していると、過去に利用していた広告タグや解析ツール、キャンペーン用のタグ、テスト用のタグなどが残ったままになることがあります。

GTMに登録されているだけでは必ずしもページ速度に影響するわけではありませんが、不要なタグが現在も発火している場合、外部JavaScriptの読み込みや外部サービスとの通信、JavaScriptの実行などが発生する可能性があります。

そのため、GTMのタグを定期的に棚卸しし、現在使用していないタグを停止・削除することが重要です。

1. GTMのタグを一覧化する

まずGTMの「タグ」一覧を確認し、現在どのようなタグが設定されているのかを整理します。

例えば、

  • Google Analyticsなどのアクセス解析
  • Google広告などの広告計測
  • Meta Pixelなどの広告タグ
  • ヒートマップ
  • チャット・接客ツール
  • A/Bテストツール
  • カスタムHTML
  • 過去のキャンペーン用タグ

などを確認します。

それぞれについて「何の目的で使っているタグなのか」「現在も利用しているのか」を確認しましょう。

2. 現在も発火しているタグを確認する

タグがGTMに登録されているだけなのか、実際にWebサイトで発火しているのかを確認します。

GTMのプレビューモードを利用すると、ページを読み込んだ際にどのタグが発火したのかを確認できます。

また、Chrome DevToolsの「Network」を利用すれば、タグの発火によって外部JavaScriptや外部サービスへの通信が発生しているか確認できます。

特に、使用していないはずのタグが実際に発火している場合は、優先的に見直しましょう。

3. 不要なタグは停止する

現在使用していないことが確認できたタグは、まず停止することを検討します。

いきなり削除するのではなく、一度停止して、広告計測やアクセス解析などのマーケティング施策に問題が発生しないことを確認してから削除すると安全です。

特に、過去のキャンペーン用タグやテスト用タグは、現在も必要なのかを確認しましょう。

4. 重複しているタグを整理する

同じサービスや同じ目的のタグが複数登録されていないかも確認します。

例えば、同じアクセス解析タグが複数設定されていたり、同じ広告計測用の処理が複数のタグから実行されていたりするケースがあります。

重複したタグが発火していると、同じJavaScript処理や外部通信が複数回発生する可能性があります。

タグ名だけで判断せず、タグの設定内容やトリガー、実際の発火状況まで確認することが重要です。

5. 削除後に計測への影響を確認する

タグを停止・削除した後は、必要な計測が正常に動作しているか確認します。

特に

  • 広告コンバージョン
  • アクセス解析
  • イベント計測
  • リマーケティング
  • フォーム送信計測

など、マーケティング施策に利用しているデータが正常に取得できているか確認しましょう。

速度改善だけを優先して必要なタグまで停止してしまうと、広告効果測定やアクセス解析に影響する可能性があります。

6. 改善前後でページ速度を比較する

不要なタグを停止・削除した後は、Chrome DevToolsやPageSpeed Insightsなどを利用して改善前後を比較します。

例えば、

  • リクエスト数
  • JavaScriptファイル数
  • 転送量
  • JavaScript実行時間
  • Long Task
  • メインスレッドの処理時間
  • LCP
  • INP

などを確認します。

タグを削除した結果、外部JavaScriptや通信、JavaScriptの実行時間が減少しているかを確認することで、実際の改善効果を把握できます。

ポイント1:広告・解析ツールを必要最小限に整理する

Webサイトでは、アクセス解析、広告計測、ヒートマップ、A/Bテストなど、さまざまなマーケティングツールが利用されています。

これらのツールをGTMから管理すると、タグの追加や変更を簡単に行える一方、ツールが増えるほどページ読み込み時に実行される処理も増えていきます。

広告・解析ツールそのものが必ずしもページ速度を大きく低下させるわけではありません。

しかし、複数のツールを導入すると、それぞれのタグから外部JavaScriptの読み込みや外部サーバーへの通信、JavaScriptの実行などが発生します。

そのため、GTMの最適化では、現在利用している広告・解析ツールを一度整理し、本当に必要なものだけを残すことが重要です。

ポイント2:不要なページではタグを発火させない

GTMのタグは、設定によってはサイト内のすべてのページで発火します。しかし、すべてのタグをすべてのページで実行する必要があるとは限りません。

例えば、特定のLPでのみ使用する広告計測タグやA/Bテストツール、問い合わせフォーム用の計測タグなどを「All Pages」で発火させていると、関係のないページでもJavaScriptの読み込みや外部サーバーとの通信が発生します。

そのため、GTMの最適化では、タグごとに「どのページで発火させる必要があるのか」を見直すことが重要です。

「All Pages」で発火しているタグを確認する

まずはGTMのタグ一覧を確認し、それぞれのタグに設定されているトリガーを確認します。

特に注意したいのが、以下のようなタグです。

  • 広告計測タグ
  • リマーケティングタグ
  • A/Bテスト・LPOツール
  • ヒートマップツール
  • 問い合わせフォームの計測タグ
  • 特定のLP専用タグ
  • 特定のサービスでのみ利用するタグ

これらが「All Pages」に設定されている場合、本来必要のないページでもタグが発火している可能性があります。

必要なページだけで発火するように設定する

例えば、キャンペーン用LPでのみA/Bテストを実施している場合、サイト全体でA/Bテストツールを発火させる必要はありません。

「All Pages」ではなく、対象となるURLを条件にしたトリガーを設定します。

例えば、

変更前
すべてのページ

A/Bテストタグを発火

変更後
特定のLP

A/Bテストタグを発火

という形です。

広告計測タグについても、特定の商品ページやキャンペーンページだけで利用するのであれば、対象ページに限定して発火させることで、不要なページでの処理を減らせます。

URLやページタイプを条件にする

GTMでは、URLやページパスなどを条件にしてタグの発火対象を絞り込むことができます。

例えば、

  • /lp/ 以下のページだけ
  • 特定のキャンペーンページだけ
  • 商品ページだけ
  • 問い合わせ完了ページだけ
  • 特定のカテゴリーページだけ

といった条件で発火させることが可能です。

サイト構造に合わせて条件を設定することで、必要なページにだけタグを実行できます。

「必要なタグ」と「必要なページ」を分けて考える

タグの最適化では、「このタグは必要か」という判断だけでは不十分です。

重要なのは、

このタグは必要か?

必要なら、どのページで必要か?

という2段階で確認することです。

例えば、広告計測のために必要なタグであっても、サイト内の全ページで発火させる必要があるとは限りません。

タグ自体は残しながら発火対象ページを限定するだけでも、不要なページで発生していたJavaScriptの読み込みや通信を減らせる可能性があります。

タグの発火条件を変更したら計測を確認する

発火対象を限定する場合は、計測への影響に注意が必要です。

GTMのプレビュー機能を利用して、対象ページではタグが正しく発火し、対象外のページでは発火しないことを確認します。

さらに、実際のサイトでも広告コンバージョンやアクセス解析、イベント計測などに問題がないか確認しましょう。

特に広告タグやアクセス解析タグは、発火条件を誤ると必要なデータまで取得できなくなる可能性があります。

DevToolsで不要な通信が減ったか確認する

設定変更後は、Chrome DevToolsのNetworkタブなどを利用して、実際に不要な外部リソースが読み込まれていないか確認します。

例えば、変更前には特定の解析ツールや広告ツールのJavaScriptが読み込まれていたページで、変更後にそのリソースが読み込まれなくなっていれば、タグの発火対象を適切に限定できていると判断できます。

さらに、PageSpeed InsightsやChrome DevToolsのPerformanceなどを使って、JavaScriptの実行時間やMain Threadの処理などを確認すると、タグの整理による影響をより詳しく確認できます。

カスタムHTMLタグのJavaScriptを軽量化する

GTMでは「カスタムHTML」タグを利用して、任意のHTMLやJavaScriptをサイトに追加できます。外部ツールの導入や独自の計測処理などに便利な一方、カスタムHTMLに複雑なJavaScriptを記述すると、ページの表示速度に影響する可能性があります。

特に、DOMの取得・変更や大量のループ処理、イベント監視、外部リソースの読み込みなどを行うJavaScriptは、ブラウザ上で実行される処理が増えるため注意が必要です。

カスタムHTMLタグに不要なJavaScriptが残っていないか確認する

まずはGTMに登録されているカスタムHTMLタグを確認し、現在も使用している処理なのかを整理します。

過去のキャンペーンや検証のために追加したJavaScriptが、そのまま残っているケースもあります。

不要な処理が含まれている場合は、タグ自体を停止・削除することを検討しましょう。

また、同じ処理を複数のカスタムHTMLタグで実行していないか、同じ外部JavaScriptを複数回読み込んでいないかも確認します。

JavaScriptの処理量を減らす

カスタムHTMLタグを残す必要がある場合は、JavaScriptそのものを軽量化します。

例えば、

  • 不要なDOM操作を削減する
  • 同じ処理を何度も実行しない
  • 大量のループ処理を避ける
  • 不要なイベント監視を削減する
  • 使用していない変数や処理を削除する
  • 同じJavaScriptを重複して実行しない

といった改善が考えられます。

特に注意したいのが、ページ内の要素を頻繁に取得・変更する処理です。複雑なDOM操作を繰り返すと、JavaScriptの実行時間が長くなり、ブラウザのMain Threadに負荷がかかる場合があります。

外部JavaScriptの読み込みを見直す

カスタムHTMLタグの中で、外部JavaScriptを読み込んでいる場合も注意が必要です。

例えば、カスタムHTMLから外部サービスのJavaScriptを複数読み込んでいると、その分だけネットワーク通信やJavaScriptの解析・実行が発生します。

そのため、外部JavaScriptを読み込む必要がある場合でも、

本当に必要なスクリプトなのか
同じスクリプトを別のタグでも読み込んでいないか
すべてのページで読み込む必要があるのか

を確認しましょう。

不要な外部スクリプトを削除したり、必要なページだけで読み込むようにしたりすることで、ページ読み込み時の負荷を抑えられる可能性があります。

重い処理をページ読み込み直後に実行しない

カスタムHTMLタグでは、JavaScriptの処理内容だけでなく、いつ実行するかも重要です。

初期表示に必要のない処理までページ読み込み直後に実行すると、Webページの表示処理とJavaScript処理が重なり、Main Threadへの負荷が高くなる可能性があります。

ユーザー操作後でも問題ない処理であれば、クリックなどのイベントをきっかけに実行する方法も検討できます。

ただし、広告計測やアクセス解析など、ページ読み込み時から必要な処理まで遅らせるとデータ取得に影響する場合があります。

そのため、カスタムHTMLの処理ごとに「いつ実行する必要があるのか」を確認することが重要です。

JavaScriptの実行時間をDevToolsで確認する

カスタムHTMLタグを軽量化した場合は、Chrome DevToolsのPerformanceを利用して、JavaScriptの実行時間を確認すると効果を把握しやすくなります。

特に、

  • JavaScriptの実行時間
  • Main Threadの処理時間
  • Long Task
  • DOM操作
  • 外部JavaScriptの読み込み

などを確認します。

改善前後で同じ条件でページを計測し、JavaScriptの処理時間やMain Threadの負荷が減っているかを比較しましょう。

外部JavaScriptの読み込みを減らす

GTMで広告・解析ツールなどを導入すると、タグから外部サービスのJavaScriptを読み込むケースがあります。

例えば、アクセス解析、広告計測、ヒートマップ、チャット、A/Bテストなどのツールでは、外部サーバーからJavaScriptを取得してブラウザ上で実行することがあります。

外部JavaScriptが増えると、ファイルのダウンロードだけでなく、DNSルックアップや接続、JavaScriptの解析・実行、外部サーバーとの通信など、さまざまな処理が発生します。

そのため、GTMの最適化では、本当に必要な外部JavaScriptだけを読み込む状態にすることが重要です。

まず外部JavaScriptがどこから読み込まれているか確認する

最初に、GTMのタグを確認し、外部JavaScriptを読み込んでいるタグを洗い出します。

特に確認したいのは、

  • 広告計測タグ
  • アクセス解析タグ
  • ヒートマップタグ
  • A/Bテストツール
  • チャットツール
  • カスタムHTMLタグ
  • マーケティングツールの計測タグ

などです。

Chrome DevToolsのNetworkタブを利用すれば、ページ読み込み時にどのJavaScriptファイルが読み込まれているのかを確認できます。

GTMの設定だけでは気づきにくい外部ライブラリについても、実際の通信を確認することで把握できます。

不要な外部JavaScriptを削除する

外部JavaScriptを確認したら、まず不要なものがないかを整理します。

例えば、過去に導入したマーケティングツールや終了したキャンペーン用のタグが残っている場合、そのタグから外部JavaScriptが読み込まれている可能性があります。

また、同じ用途のツールを複数利用している場合は、統合・削減できないか検討します。

ただし、外部JavaScriptを削除すると広告計測やアクセス解析に影響する場合があるため、現在の利用状況を確認したうえで停止・削除することが重要です。

必要なJavaScriptは読み込むページを限定する

外部JavaScriptそのものを削除できない場合は、読み込むページを限定する方法があります。

例えば、特定のLPでしか利用していないA/Bテストツールを、サイト全体で発火させているケースです。

この場合、GTMのトリガーを変更して対象のLPだけでタグを発火させれば、その他のページでは外部JavaScriptを読み込まないようにできます。

「このツールは必要か」だけではなく、「どのページで必要か」まで確認することがポイントです。

外部JavaScriptの重複読み込みを確認する

複数のタグから同じ外部JavaScriptを読み込んでいないかも確認しましょう。

例えば、同じマーケティングツールを複数のカスタムHTMLタグから読み込んでいると、同一または類似したスクリプトが重複して実行される可能性があります。

GTMのタグ一覧だけでなく、Networkタブで実際に読み込まれているリソースを確認すると、重複している外部JavaScriptを発見しやすくなります。

外部JavaScriptを必要以上に早く読み込まない

外部JavaScriptは、読み込むファイルを減らすだけでなく、読み込みのタイミングを見直すことも重要です。

初期表示に必要のないツールまでページ読み込み直後に実行すると、Webページの表示処理とJavaScriptの処理が重なり、Main Threadへの負荷が高くなる可能性があります。

ユーザー操作後でも問題ないツールであれば、必要なタイミングで発火させる方法を検討しましょう。

ただし、広告計測などでは発火を遅らせることでデータ取得に影響する可能性があるため、計測要件を確認したうえで設定します。

外部JavaScriptの削減効果を確認する

外部JavaScriptを整理したら、改善前後でページを比較します。

Chrome DevToolsのNetworkでは、

  • JavaScriptファイルの数
  • リクエスト数
  • 転送データ量
  • 外部ドメインへの通信

などを確認できます。

さらにPerformanceでは、JavaScriptの実行時間やMain Threadの処理、Long Taskなどを確認できます。

PageSpeed Insightsなども利用しながら、外部JavaScriptの削減によってページ読み込み時の処理が軽くなったかを確認しましょう。

タグの重複発火を防ぐ

GTMでは、同じタグが意図せず複数回発火すると、同じJavaScriptの実行や外部サーバーへの通信が繰り返される可能性があります。

例えば、Google Analyticsや広告計測タグを複数の設定から発火させていたり、同じ計測タグをGTMとサイト側のコードの両方に設置していたりすると、重複して処理されるケースがあります。

タグの重複発火は、正確なデータ計測を妨げるだけでなく、不要なJavaScript処理や通信を増やす原因にもなるため、GTMの最適化では確認しておきたいポイントです。

同じ用途のタグが複数登録されていないか確認する

まずGTMのタグ一覧を確認し、同じサービスや同じ目的のタグが複数登録されていないか確認します。

例えば、

  • 同じ広告計測タグが複数ある
  • 同じアクセス解析タグが複数ある
  • 同じコンバージョンタグが複数ある
  • 同じ外部JavaScriptを複数のカスタムHTMLから読み込んでいる

といったケースです。

タグ名が異なっていても、実際には同じサービスのコードを実行している場合があるため、タグの設定内容まで確認することが重要です。

複数のトリガーで発火していないか確認する

タグそのものが1つでも、複数の条件によって同じタグが発火することがあります。

例えば、「All Pages」と「特定ページ」という複数のトリガーを同じタグに設定している場合、条件によっては意図せず複数回実行される可能性があります。

GTMのプレビューモードを利用して、ページを読み込んだ際に対象のタグが何回発火しているのかを確認しましょう。

GTM以外に設置されていないか確認する

重複発火の原因として見落としやすいのが、GTM以外にも同じタグが設置されているケースです。

例えば、Google Analyticsなどの計測コードを、

  • GTM
  • WebサイトのHTML
  • WordPressなどのプラグイン
  • CMSの設定
  • 別のマーケティングツール

などからそれぞれ設置していると、同じ計測処理が重複する可能性があります。

GTMだけを確認するのではなく、サイト側のソースコードや各種ツールの設定も確認しましょう。

Networkで同じ通信が複数回発生していないか確認する

Chrome DevToolsのNetworkタブを利用すると、タグによって発生している通信を確認できます。

ページを読み込んだ際に、同じドメインや同じ計測用リクエストが短時間に複数回発生していないかを確認しましょう。

重複した通信が見つかった場合は、GTMのタグやトリガー、サイト側のコードなどを確認し、どこから発火しているのかを特定します。

重複しているタグを整理する

重複しているタグが見つかった場合は、まずどちらが現在のマーケティング施策や計測に必要なのかを確認します。

不要なタグは停止・削除し、必要なタグについては発火条件を整理します。

また、同じサービスを複数の方法で導入している場合は、できるだけ管理方法を統一すると、今後の重複発火も防ぎやすくなります。

タグを用途・ページごとに整理して管理する

これは直接的な速度改善というより、今後の速度低下を防ぐための運用方法として入れると良いです。

例えば、

タグ

用途

発火ページ

発火タイミング

GA

アクセス解析

全ページ

ページ表示

広告CV

CV計測

完了ページ

CV発生時

ヒートマップ

行動分析

LP

必要なタイミング

LP計測

広告分析

特定LP

LPアクセス時

のように整理します。

GTM最適化による表示速度改善まとめ

GTMはタグを一元管理できる便利な仕組みですが、タグの数や処理内容、発火タイミングによっては、JavaScriptの実行時間やメインスレッドの負荷が増え、表示速度に影響する場合があります。

不要なタグを削除・停止し、必要なタグだけを使用するページで発火させることが重要です。

また、タグの発火タイミングを見直し、カスタムHTMLのJavaScriptや外部JavaScriptを軽量化することも有効です。

GTM最適化では、単純にタグ数を減らすだけでなく、「不要なタグをなくす」「不要なページで発火させない」「処理を軽くする」という3つの視点から改善することで、JavaScriptの実行負荷を抑え、サイトの表示速度改善につなげられます。

記事を書いた人

井上寛生

井上寛生

LandingHub 執行役員 / 事業責任者 / 技術責任者

大学院では情報工学を専攻し、修了後に株式会社TeNへ新卒入社。当時は社内唯一のエンジニアながら、開発部門をゼロから立ち上げ、採用・育成を一手に担い、全員が未経験からスタートした精鋭エンジニアチームを組成。2021 年にはWEBサイト高速化プラットフォーム「LandingHub」を立ち上げ、プロダクトオーナー兼事業責任者として企画・開発・グロースを牽引。現在は執行役員として、会社の技術戦略と事業成長の双方をリードしている。
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